君にとびきり甘い“愛してる”を。


  * * *


「じゃあね、木森さん。また会社で」

「はい。あのお2人は大丈夫ですか…?」


飲み会が終わるときにはみんなベロンベロンだった。特にベロンベロンだったのは意外にも渡邊さんと田中さん。

「大丈夫だよ、いつもだしね。気をつけて帰るんだよ?女の子なんだから」

「ありがとうございます。お疲れ様でした。」

石田さんたちと別れ駅へと歩く。もう、21時…駅近くだからか酔っ払いがたくさんいるなぁ。

「お姉さん暇?」

(……え?お、お姉さん?)

つい振り向くと酔っ払いが2名いた。しかも柄悪いふたり…これ、マズいんじゃ。

「わ、私ですかっ?」

「そーだよ〜君以外いないじゃん」

(そ、そうですよね。これは、どうするべきか……)

「まぁ、君の意見はいいんだよ〜俺らと遊びに行こーよー」

何を言えば彼らが怒らずに逃げられるか…考えていれば急に腕を掴まれる。


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