君にとびきり甘い“愛してる”を。


「莉子、久しぶりに会ったんだ。話でもしないか」

「私は話すことはないです…それに人を待ってるので」

はっきりと断っだけど…これで引き下がる人じゃない。

「そんなこと言うなよ…来いよ」

彼に腕を掴まれた。
人は沢山いる。だけど私なんて眼中にない…私が腕を掴まれていても、誰も気にしないんだ。

「痛いっ…は、離してっ!」

彼は何も言わず力強く腕を掴み、半個室のような場所まで無理矢理連れてこられた。

「ねぇ、莉子。今度こそ、俺のもんになってよ」

「…嫌だよ、私はもう」

「好きな男でも出来たの?」

この人は、大学時代のバイト先の先輩でストーカーのようなことをしてきた…。
前にもこんなことがあったけど社員さんが助けてくれて……っ

でも、助けてくれる人いない……この場所は死角になっているから社長だって、助けになんて来てくれないよ。


< 36 / 54 >

この作品をシェア

pagetop