君にとびきり甘い“愛してる”を。

「…莉子って本当に可愛いよね。」

彼の手が私の頬に触れる。それから手はなぞるように身体に触れた時…唇が重なった。

「……ぃ、やっ…!」

キスをされながら、ドレスの後ろにあるファスナーをゆっくり下ろされた。

「……っ!やめ、てっ……!!」

唇が離れた瞬間…彼が倒れた。

(……ぇ、なんで……)

「…お前誰に手、出してんだ。」

「お前誰だよっ!!」

彼を殴ったのは、社長だった。何故、ここだと分かったの?
疑問は残るけど、社長の声を聞いたら安心して床に座ってしまった。

「俺は、兼田瑠樹。で、なんで俺の婚約者に手出してんの?」

「兼田って、あそこの新社長⁈莉子が婚約者って…⁉︎なんだよっ」

「莉子ちゃんは俺のだから…お前みたいな奴には渡さない。」

「それに君って、うちの傘下の会社の専務様じゃないですか〜」


……え、榎本さん⁈




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