君にとびきり甘い“愛してる”を。


  * * *


「…書けた?」

「うん、完璧だよ」


名前の横に、“木森”の印鑑を押すとすごく…嬉しい。

「じゃあ、出しに行くか」

瑠樹くんは微笑むと私の手を握り車を走らせた。
車内は静かだったけど、私は幸せな気持ちでいっぱいだ。


「おめでとうございます、10時39分受理致しました」


あの日の夜、空いていると言う両親のところに瑠樹くんと2人で行った。
相手が瑠樹くんということですごく喜んでくれた。だけど驚いていたのはは瑠樹くんが社長だったこと。
「おめでとう」って言ってくれてすごく嬉しかったな。

そして瑠樹くんのご両親に会いに行った。反対されちゃうかなって思っていたのに喜んでもらえた。私のこと知らないって思っていたのに実は知っていたことが発覚した。

「だって、毎日毎日莉子ちゃんの話ばかりされたら覚えちゃうわよ〜。まさか、本当に莉子ちゃんと結婚するなんて思わなかったよ。」

と、言っていて私は少しだけ恥ずかしかった。だけど1番照れていたのは瑠樹くんだったかもしれない。口数が少なかったし…。


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