もういいや...と思ってた
あれから、午前はやることもなく、いつの間にか寝ていたみたいで、昼食が運ばれてきて目が覚めた。今日の昼食は私の大好物であるうどんだった。病院だからか、普通のうどんよりコシがないけれど、まあまあ美味しい。入院して初めて全部食べ切った。

そのまま先生方が来て、一緒に理学療法室に向かった。理学療法士が引き継いだから先生方は帰ると思ったのに、一緒にいる。

「戻らないんですか」

大翔「あとで、心電図の波形はパソコンに届くんだけど実際に見た方がわかることも多いからな。監視もできるし」

とサラッと怖いことまで言い出す。

龍斗「そうだな。脱走の前科がある問題児だからね」

2人してなんか楽しそう。そう思いながら理学療法士から注意事項を聞き、理学療法士、龍斗先生、大翔先生の3人に見守られながら指示された運動を行う。負荷をかけると言っていたけど特に何も感じないくらいで、なんだ全然平気じゃんと思いながら負荷をかける検査が終わった。

結果が出るのは、1週間後らしい。さっきその場でわかるっぽいこと言ってたのに、また来なきゃ行けないのか〜と思うのと同時に、まだこの人たちと関係を保てることに少し嬉しさを感じた。しかも、また来なきゃって思うのも自分の中で進歩だと思う。だって、今までだったらもう来ないって思っていただろうから...。まあ誰にも言ってないからまた褒めてくれる人はいないんだけどね。
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