青の果てへと泳ぐきみへ
 


空と海の深い青と、風が優しく撫でる緑に映える、小さな灯台の白。

思わず見惚れていると、その下に伸びるなだらかな岩壁に何かが無数にきらめいているように見えて。



……もしかしたら、
あそこにきれいな貝殻たくさんあるかも。



気になった場所には行ってみずにはいられないのが子どものサガというもので。
迷った末、あそこを探したら今度こそ引き返そうと胸に誓って、わたしは岬へと向かった。


灯台へ続く道は平らに舗装されているものの、その周りはゴツゴツとした岩場になっていて、思った以上に高さがあった。
下方で打ち付ける波と底の知れない海の深い青色を見ると足がすくんでしまう。

でもこの岩光ってたし。
きっとどこかに貝殻がたくさんくっついてるに違いないんだ。

そう信じて、少しずつ少しずつ、身を乗り出して岩肌を探索していた、



その時。




「――わっ、」


突然強い風が吹き、頭からふわりと浮いて飛ばされそうになった帽子をつかまえようとして。

咄嗟に腕を前へ伸ばしたわたしの体はゆっくりと傾いていき、


そして、



 
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