再会した幼なじみは☓☓オタクになっていました。
しばらくすると曲が終わり、私たちは手を離した。

「あれぇ~、もしかして柊家のとこのお坊ちゃまかい?」

かなりお酒臭いオジさんがこっちにフラフラしながら近づいてくる。

お坊ちゃまって……黒炎くんのこと?

「お嬢様、良ければ外の空気を吸いに行きませんか」

「えっ……」

オジさんをガン無視するように私を強引に引っ張ると、外へ連れ出す黒炎くん。

「ここなら仮面外しても問題ないだろ……」

外に出ると、大きな噴水がある場所で一息ついていた。仮面を外しながら、ベンチに腰をかける黒炎くん。

良かった。いつもの黒炎くんに戻ってる。さっきのリードしてくれる黒炎くんもカッコ良かったけど、やっぱり私は普段通りの黒炎くんのほうが好きだな。
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