再会した幼なじみは☓☓オタクになっていました。
「朱里もこっちに来て、座ったらどうだ?」

「そうするね」

私は黒炎くんの隣に座る。黒炎くんと男性とダンスをして、会長さんとも会話してたせいか足が疲れてしまった。

座る場所もちらほらあったんだけど、なかなか座れなかったし、高いヒールを履いていたら疲労感もどっと来るわけで。

「さっきのおじさん、ちょっとお酒臭かったね」

「朱里、2人きりのときくらい気を使わなくていいぞ。あれはかなり臭かっただろ? 酔ってたみたいだし。未成年が参加するパーティーで酒置くのは良くないだろ……」

黒炎くんはブツブツと文句を言っていた。

「ふふっ」

「朱里、なんで笑ってるんだ」

「なんでもないよ」

愚痴を言ってるほうが黒炎くんらしいなと思ったら自然と笑みがこぼれてしまった。堅苦しく着飾ってる黒炎くんはなんだか知らない人みたいだし。
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