再会した幼なじみは☓☓オタクになっていました。
「私、最初は不参加でいいって言ったのに……」

そう、最初の私はダンスパーティーなんてお金持ちでもないのに行けない! って黒炎くんに伝えていたはずだ。だけど、黒炎くんがどうしてもっていうから。

「ドレス姿を見たかったのは本当だから。だけど、いざ目の当たりにすると似合いすぎてどうしていいかわからなくなる。会長とも話してるし……」

口元をおさえているから、よく聞こえない。さっきから黒炎くんの様子がおかしい……?

「黒炎くん、それってどういう意味……?」

「わ、わからないのか。お前はどこまで鈍感なんだ。……つまり妬いてんだよ。こんなにも可愛い恋人をこれ以上、誰かに見せるのは嫌だ」

次は私でもわかるようにはっきりと告げられる言葉。え、つまりヤキモチを妬いてるから私を外に連れ出したってこと? すごく嬉しい。でも、黒炎くんがいうほど私は可愛くないのに。
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