再会した幼なじみは☓☓オタクになっていました。
「僕は黒炎がどこにいるか教えてあげると言っただけで、ここにいるとは一言もいっていない。それにさっきも返事をしなかっただろう?」

「……」

言われてみればその通りだ。車からおりるとき、黒炎くんがここにいるか聞いても紅炎さんはなんの反応もしなかった。

てっきり私は紅炎さんに着いて行けば黒炎くんに会えるとばかり思っていた。完全に騙された……。

「単刀直入に言おう。……朱里さん、今すぐ黒炎と別れなさい」

「……え?」

悠長に食事を楽しみながら、言い放つ。私にとっては重要なことなのに紅炎さんにとってはなにも思っていないような言い方だ。
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