再会した幼なじみは☓☓オタクになっていました。
「黒炎、僕が君を守る。一人で養ってみせるから。……僕たちは二人で生きていくんだ。次に美羽姉さんに再会したとき、僕たちの成長した姿を見せられるようにしよう。美羽姉さんを守れるくらい強くなったよって言えるように」

「紅蓮……」

会長のほうが俺よりも辛くて悲しいはずなのに、どうしてそんなに強くいられるのだろう。それなのに俺はこんなにも弱くて非力だ。自分自身が情けなく感じた。

それから半年が経ち、会長が書いた小説は大賞を取り書籍化された。その後、コミカライズ(マンガ本)、中にはアニメ化されるものまであり、瞬く間に有名となった。小学生の頃から小説を書いていたらしく、元々は応募するつもりで書きためていたらしい。

美羽さんの失踪後、書き殴るようにひたすら文章を書いていたことを俺は知っている。会長は誰よりも努力をしていたんだ。

会長の言葉通り、俺を一人で養えるようにまでなったのだ。俺はそんな会長を尊敬した。
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