再会した幼なじみは☓☓オタクになっていました。
俺はアカリに一目惚れしたんだ。一瞬でギャルゲーの虜になった俺は、その日を境にその手のギャルゲーを買い漁った。

正直、今まで自分が本当にしたいこと、好きなことは特になかった。ようは一つのことに熱中するような何かが見つからなかったのだ。

会長のアシスタントをしていても、それはあくまでも仕事と割り切っていた。生きるためにはお金を稼ぐのは必要。

それに家を出てからはそんなことを考える暇はなかったしな。あのまま家に残っていれば、柊グループとして決められたレールを歩くだけ。たしかにそれは悪くないかもしれない。けれど、俺にとってそれは本当にしたいことではない。

だけど、俺は見つけたんだ。自分の道は自分で決め、切り開くんだと、このギャルゲーをして学んだ。
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