再会した幼なじみは☓☓オタクになっていました。
「如月家……というよりは美羽さんたちを育てている親戚にお金を渡したんだよ。ここに黒炎を置いてやってくださいってね。もちろん、黒炎の養育費を裏で払っていたのは、この僕さ。他人が君のためにそんなことするわけないだろう? 子供を一人育てるのにどれだけのお金が必要だと思ってるんだ。そのことは天才の紅蓮くんも気付いていなかったようだけど。天才とはいっても、たかが中学生にそんな大人の裏事情など察することは不可能だろうけど、ね」

「……っ!」

「紅炎さん、貴方は最低です!」

黒炎くんが殴りかかろうとしていた。だけど、その前に私の手が出てしまった。バシッ! と鈍い音が部屋中に響いた。私は紅炎さんの頬を叩いたのだ。
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