再会した幼なじみは☓☓オタクになっていました。
「悲しいこと?」

「それは……まだ話せない。俺、本当は怖かったんだ。ギャルゲー好きって明かすのを。でも、お前は俺がギャルゲーの話をしてもけして笑ったりバカにしたりしなかった。だから、アカリのことちゃんと話そうと思ったんだ」


「人の趣味を笑ったりしないよ。まだ全部理解はしていないし、正直混乱してるの。でも、話してくれてありがとう、黒炎くん」

「いや、お礼を言うのはこっちのセリフだ。ありがとう、朱里」


私は黒炎くんに触れることはせず、ただ話を聞き慰めた。


それと同時にこみ上げてくるのは黒炎くんを好きという気持ち。

こんなにも心の闇が深かったなんて。


それをずっと1人で抱え込んでいたんだと思うと胸が張り裂けそうだった。
< 76 / 387 >

この作品をシェア

pagetop