再会した幼なじみは☓☓オタクになっていました。
「ツンデレって普段はツンツンしてるけどたまにデレるってことだったよね? 黒炎くんはそういうのが好きなの?」


私はツンデレじゃないからなぁ。

もしかして、そのせいで異性として見られてないと思った矢先、「正直、アカリの全部が好きだから」とバッサリ言われてしまった。


まぁ、普通はそうなるよね。

私も黒炎くんそのものが好きだからギャルゲー好きって言われても驚きはしたものの、嫌いにはならなかったし。


さっきまでの暗い空気は流れていない。今は気軽に黒炎くんからアカリちゃんのことを聞けそうだ。黒炎くんのさっきまでの表情はとても暗く、見てるだけでツラかったから。


本当は今すぐ私がアカリちゃんの代わりに彼女になってあげたい! と思うけど、それじゃ黒炎くんの心が軽くならないことも私は理解している。


だから今は少しでも黒炎くんが楽しいと思える話をしなくちゃ。黒炎くんが喜んで笑っているだけで、私も嬉しいから。
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