漣響は強くない ~俺様幼馴染みと忘れられた約束~




 響の病気は目を休ませる事も大切だった。
 休ませるために目を閉じる事、眠る事が大事だと説明されていた。そのため、響はなるべくスマホなどは見ないようにしたり、眠る時間を多めにとるようにしていた。
 けれど、2つの仕事をこなすとなると多忙になるはずだ。
 千絃は何よりも響の体を心配してくれているようだった。


 「そうだね………そういう事も考えないといけないよね」
 「まだ時間はあるんだろ?少し考えみたらどうだ?相談ならのるから」
 「うん。ありがとう、千絃」


 熱くなった腕に後ろから抱きしめられる。
 彼が動いたので、水音が響き、水面が揺れる。

 どんな結果を導き出しても、彼が傍にいてくれる。それを感じられると、響の気持ちが少し軽くなったのだった。



 

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