近くて遠い君へ

なぜだ?


時は戻ったはずだろ?




美沙はまだ
結花とも、俺とも
出逢ってねぇだろ‥。




ザァー


風が吹いた。


思わず目をつぶり‥
目を開けると‥‥





「‥‥結‥花?」



なぜ!!?



さっきまでは
中学の制服を着ていた
結花が‥‥



高校の制服を着てる‥。



ニコッと
微笑み、指をさす結花。


その先は‥‥?




「未来があるよ。前に進んで。結花を想い続けちゃいけないよ‥‥。」




結花が‥

消えてく‥‥




「‥‥っ」



声が出ねぇ──




結花は
スゥと消えた。




「‥‥結花っ!!待って!俺は‥結花が好きなんだよ!俺といて!!一生‥俺の傍に‥‥」



声が出た時には
遅かった‥。


結花はいない。




景色は‥また‥



真っ暗闇の中へ───


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