近くて遠い君へ

美沙が俺を見る。



また
1秒が1分の様に
感じた。



美沙に見られるのは
苦手だ。



真っ直ぐで
戸惑いのない目は
俺を揺らがせる。



秋になろうとする
夏の終わり。



少し生暖かい風が
俺の顔をかすめた。



「‥‥佳‥‥。いいんだよ?」



「えっ?な、何が!!?」



突然の美沙の発言。


夢の続きかと錯覚するくらい‥‥




なぜか
現実味がない‥。


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