近くて遠い君へ

カバンが当たった頬が
痛みを増す。



「佳は‥あたしの事なんか好きじゃない!佳は結花の事が好きなんでしょ!!?」



黙り込む俺に
さらに涙する美沙。



「‥‥佳が事故った時わかった‥。目覚ました時に‥結花の顔見る佳が切ない顔してた!!!」



美沙は見てたんだ。
そして‥俺の顔も
俺の変化も‥‥



「付き合ってれば‥美沙を見てくれるなんて思った美沙がバカだった!!」


美沙‥俺‥。



「‥‥バカにしないでよっ!」



そぅ言い残して
美沙は走って行った‥。



まだ残暑が残る
夏の終わりに



俺と美沙は終わった。



美沙に傷を残して‥


1年3ヶ月という
月日は‥‥



終わりを告げた。


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