近くて遠い君へ

なんで‥
なんで知ってるの‥?



「結花さ‥美沙に佳の事好きじゃないって言ったよね?」



「うん‥‥。」



蚊の泣くような声で
答えた。


美沙の顔は
まだ見れない。



「その時は美沙‥佳が好きすぎて見えてなかった‥‥。結花の隠した心を‥。」



結花は俯いた顔を上げ
美沙の顔を見る。


美沙は
真っ直ぐ結花を見てた。


涙は‥なかった。




「ごめんね」



そぅ言った美沙に
恥ずかしさを感じた。


< 137 / 180 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop