近くて遠い君へ
結花と美紗を探しに俺と裕一は一気に階段を駆け上がった。
行く場所は大体想像がつく。
「‥‥‥‥」
美紗の声が聞こえた。
俺はこっそり顔を覗かせ耳を澄ませた。
聞きたくない結花の声に俺は悲しくなった。
「なっ‥何言ってんの~?結花が佳の事、好きなわけないじゃん」
━━やっぱり‥
やっぱり俺の片想い。
結花の言葉を聞いて
俺は裕一を置いて教室へと走った。
━━行かなきゃよかった‥。
俺は結花が好き。
でも、結花は俺の事‥
好きじゃないんだ。
友達なんだ‥