近くて遠い君へ
ピンポンパンポーン♪


《オーストラリア行きにお乗りのお客様はご搭乗願います。》



アナウンスが
流れた。



二人は
見つめ合った。



離れなきゃ
いけない‥‥。




ゲートを潜る
佳晃を見て‥
切ない想いが込み上げてくる。






「‥‥佳晃!」



ゲートを潜った佳晃が
振り向いた。



最後にこれだけ‥



「結花‥佳晃が好きだった事、忘れないよ!佳晃の事‥絶対忘れないから!!!

また、いつか笑って話そう?

好きだったよねぇ~とか言い合おう?


忘れないで!佳晃!!!

結花を思い出にしないでっ!!!


ねぇ‥‥」



見えなくなる佳晃。
いなくなる佳晃‥。




「大好きだよっ!!!」




二人の糸が
切れた瞬間だった‥。




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