近くて遠い君へ

公園に着くと美紗はベンチに座り、顔を下に向けていた。


肩が大きく揺れている。


━━腹式呼吸だッッ!



アホか俺は‥。






美紗に近づき話し掛ける。


「美紗?」



美紗は一瞬はっとした顔をして俺の方を向いた。


でもすぐに落ち着いて
「佳‥」
と俺の名前を呟いた。



「なんかあった?」


美紗の顔は今にも泣き出しそうで
俺はただ事じゃない!って思った。

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