近くて遠い君へ
美紗に連れられ教室とは逆側の理科室や放送室がある、いわゆる裏道へやってきた。
「ちょっ‥美紗ッ!?」
結花は必死に美紗の事を呼び止める。
ある一定のトコまで来て美紗は足を止めた。
結花の方をゆっくりと振り向く美紗。
そして
ゆっくりと口を開いた。
「結花って佳の事好きなの?」
「えっ?」
突然の美紗の質問にたじろう結花。
いきなり聞かれるなんて‥思ってなかったし。
美紗は結花が佳晃の事好きという事は知らない。
結花の気持ちを知ってる人は誰もいなかった‥。