近くて遠い君へ
「結花ーーー!」
結花の名前が
教室中に響き渡る。
教室のドアの前に立っているのは
元中の男友達の政志。
結花は走って政志に駆け寄る。
「‥っ‥バカ!声でかいって!」
笑いながら結花は政志をどつく。
元中の人と
話すのは好き。
地元だけあって
話しやすいから。
「わりぃ!それより校門の前で結花の事探してる他校生がいたぞ?」
「へっ?」
「しかもオ・ト・コ!!」
いつもに増して
声を大きくして言う政志。
教室中
「えー!結花に男!!?」
という声が響く。
━━結花に男って
そんなに以外かよっ!!!
そんな印象があるなんて‥ちょっとウケる‥。
いや‥ウケていいのか?
「えっ?誰ぇ?」
「俺が知るかよっ(笑)‥名前が確か‥あっ!カズだ!カズ!!」
カズ‥
なんでカズが
結花の学校に‥??
「わかるの?」
政志が結花に問う。
「‥‥‥うん」
小さい声で返事をする結花。
佳晃に聞こえてませんように‥