近くて遠い君へ
「へぇ~。結花って男いんだぁ。なんで言わないかな?」
少し膨れっ面の美沙に
「さぁ」
と、素っ気なく返事をした。
結花はカバンを取りに
席へ戻り
一目散に教室を飛び出した。
‥なぜか、クラスの皆は
窓に張り付く‥。
「あっ!あれがカズ?」
「うっそ~!!イケメンじゃあぁぁあん★」
「結花には勿体なぁい」
色んな声が
クラスにコダマする。
ちなみに俺は
━━結花はお前らより可愛いですからッッ!
と、少し彼氏ぶってみたり‥。
心の中でだけど‥。