近くて遠い君へ
ブーブー
結花の携帯が
机の上で
振動する。
「結花、メール来てるよぉ~」
イチゴ・オレを
一口飲み
美沙は言った。
メール‥
ピッ。
結花が
メールを見ようが
見ないが
美沙の話しが尽きる事はないらしい‥。
受信:カズ
カズとは
あれから
よくメールをする仲に
なった。
この1年で
何回か告白されたけど
全部、断った。
結花は
佳晃が
まだ好き‥
大好き‥‥
隠し続ける
結花の
気持ちは‥
膨らむばかり。
割れそうで
割れない
風船みたいだよ‥。
きっと
どこかで
空気を抜くから‥。
《諦めよう》
そぅ思って
空気を抜くの‥。
その度に
佳晃から連絡が
来たり‥
佳晃に
会っちゃったりして
結局
しぼまず‥
大きくなるの。
好きじゃないなら‥
美沙が好きなら‥
優しくなんか
しないで。
諦められなくなるのは
こっちなんだから‥。