私は不幸だ
「、、、、、!」

「ね、、ちゃ、!」

誰、

「ねねちゃん、!」

「寧々ちゃん!!」

誰かの叫ぶ声がだんだんと聞こえてきた。

薄らと目を開けると、

「汐、、君?と愛里七ちゃん、も」

ポタポタと私の顔に水が垂れてくる?

「汐君?なんで泣いてるの?」

汐君が泣いていた。

「ヒッグッ、、グスッ、だって寧々ちゃんが倒れたって、グスッ、聞いて。何かあったんじゃ、グスッ、ないかって、わあぁぁぁん!!」

鼻水を垂らしながら、大口を開けて涙を垂らす汐君。

それでも、顔は綺麗。

あれ、

汐君って、Xに。。

Xは?

それと、ここは何処?

「森永君は一度落ち着いて、、寧々ちゃんまだ頭痛い?」

愛里七ちゃんが心配そうな顔で覗き込んできた。

頭、

ズキッ、

「イッ、、!」

返事をしようと、体を起こそうとしたけど頭がズキズキする。

「まだ、安静にしていたほうがいいわ。多分、効果がまだ完全に切れてないのに頭をフル回転させたから、耐え切れなかったんだと思う。ごめんね」

私に謝る愛里七ちゃん。

愛里七ちゃんは何も悪くないのに。

それより、北山君と嬢薙さんは起きたのだろうか?

「あの、あの2人は?起きてるんですか、」

愛里七ちゃんにそう聞くと

「起きてるわ、三十分くらい前から。寧々ちゃん、バスの座席で急に倒れて第一ステージについたのに1時間以上眠っているんだもん。森永君が大変だったのよ」

2人は起きているようだった。

それと、私第一ステージについたのに、1時間も!?

何という迷惑を。。

「あぁ、天月起きたの?」

嬢薙さん。

「、、、、」

目を見るのが怖い。

「何、その女とは喋れて私とは喋れないって、、ハッ」

喋れないんじゃなくて貴方が怖い。

私を睨みつけるような、その目が。

私を嘲笑っているような、その口調が。

私を見下してるような、その顔が。

何もかもが、怖い。

そうやって現実から逃げている私は、いつまで経っても弱い。

『あぁ!!やっと起きた!』

愛里七ちゃんの後ろの方に、箱の中にいた姿と同じ姿をしたXが私の方を指差しながら大声で叫ぶ。

汐君に変装。

どうして。

『もう!君のせいですっごく暇だったんだよ!』

それに関しては、何も言えない。

でも、汐君の変装に関してはいくらでも聞きたいことはある。

「ねぇ、X。どうして汐君に変装したの、この泣いている汐君は本物?」

私は何とか体を起こしXに問う。

「ごべんねえぇ!寧々ぢゃん!僕、僕!!」

鼻を真っ赤にして私に抱きついてくる汐君。

「ちょ、森永君。落ち着いて!」

愛里七さんが私から汐君を引き剥がした。

「寧々ちゃん、あの後倒れて話、聞いてないから教えるね。実はね、、」
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