何度忘れても、きみの春はここにある。
「私、ジェットコースター五回は乗りたいんですけど……」
「は? 寒いからやだ」
抱き締められながら、私はいつもどおり横暴な彼の態度に、少し安心していた。
傘も持たずに来た彼の服は濡れていて、そのことに気づいた私は、再び胸が苦しくなったのだった。
……この人の体が少しでもはやく温まりますように。
はやく春が、訪れますように。
そんなことを思いながら、彼の背中に舞い降りた雪を、そっと指先で払ったのだった。
「は? 寒いからやだ」
抱き締められながら、私はいつもどおり横暴な彼の態度に、少し安心していた。
傘も持たずに来た彼の服は濡れていて、そのことに気づいた私は、再び胸が苦しくなったのだった。
……この人の体が少しでもはやく温まりますように。
はやく春が、訪れますように。
そんなことを思いながら、彼の背中に舞い降りた雪を、そっと指先で払ったのだった。