心を ほどいて ~コーディネーター麻里絵
「麻里絵ちゃんって 彼氏いるの?」
あゆみさんに 聞かれたとき
私は 頬を染めて 首を振る。
「あのね。祐一君が 麻里絵ちゃんのこと 好きみたいよ。」
厨房で バイトしている祐一君は
私と同じ年で 同じ頃から バイトしている。
「えー。そんなことないです!」
優しい笑顔の 祐一君を
私は いいなぁと思っていけど。
私は 尚更 顔を赤くして 首を振る。
「ううん。本当よ。栄太が 聞いたんだって。」
「でも。まさか…私なんか。」
私は 何て答えていいか わからなくて。
ただ 頬を染めて 口ごもる。
「フフフ。そのうち 告白されるかも。いいんじゃない?祐一君 優しいから。」
あゆみさんは 余裕のある顔て 笑ったけど。
私は 戸惑ったままで。
あゆみさんの顔を
見ることさえ できなかった。