男心と春の空
バイト終わり、家に着いて真っ先に洗濯機に直行した。
洗剤の隣に並ぶ紺色のパッケージ。
これだ。
たぶん、一緒に住むようになってからずっとこれだったはず。
いつも無意識に投入してたから何とも思わなかったけど。
少しだけ気になって、珍しくリビングで雄介の帰りを待った。
最近、雑誌のモデルだけではなく少しずつドラマにも出るようになってきて帰りが遅い。
なかなか俳優業も出だし好調なようだ。
23時過ぎ。
ドアの鍵を開けるガチャガチャという音で目を覚ます。
軽く寝落ちしていたようだ。
雄介が帰ってきた。
片手にコンビニの袋。
「ただいまー。」
小声で雄介が言ってきた。
「おかえり。」
俺はスマホをいじりながら、さりげなく答える。
雄介はすぐ風呂場に向かおうとした。
「あのさ!」
珍しく俺は声を張って、雄介を呼び止める。
「ん?」と少し驚いた顔つきで、雄介が俺の方を振り向いた。
「柔軟剤ってずっと同じだよね。」
突然の俺の変な問いかけに、雄介は不審そうな顔をする。
「まあ。変えてないけど。」
「いや、今日バイト先で他のバイトさんと柔軟剤が一緒かもって言われて。」
雄介は俺の言葉に「ふーん。まあ、よく売ってるやつだし。」と応えて、今度こそ風呂場に消えた。
なんだ、なんだろう。
全然反応が見えなかった。
もう少し驚くような顔をしてくれてもいいのに。
洗剤の隣に並ぶ紺色のパッケージ。
これだ。
たぶん、一緒に住むようになってからずっとこれだったはず。
いつも無意識に投入してたから何とも思わなかったけど。
少しだけ気になって、珍しくリビングで雄介の帰りを待った。
最近、雑誌のモデルだけではなく少しずつドラマにも出るようになってきて帰りが遅い。
なかなか俳優業も出だし好調なようだ。
23時過ぎ。
ドアの鍵を開けるガチャガチャという音で目を覚ます。
軽く寝落ちしていたようだ。
雄介が帰ってきた。
片手にコンビニの袋。
「ただいまー。」
小声で雄介が言ってきた。
「おかえり。」
俺はスマホをいじりながら、さりげなく答える。
雄介はすぐ風呂場に向かおうとした。
「あのさ!」
珍しく俺は声を張って、雄介を呼び止める。
「ん?」と少し驚いた顔つきで、雄介が俺の方を振り向いた。
「柔軟剤ってずっと同じだよね。」
突然の俺の変な問いかけに、雄介は不審そうな顔をする。
「まあ。変えてないけど。」
「いや、今日バイト先で他のバイトさんと柔軟剤が一緒かもって言われて。」
雄介は俺の言葉に「ふーん。まあ、よく売ってるやつだし。」と応えて、今度こそ風呂場に消えた。
なんだ、なんだろう。
全然反応が見えなかった。
もう少し驚くような顔をしてくれてもいいのに。