男心と春の空
雨の図書館
月曜日、文学の授業。
俺が講義室に入ると、すぐにアキナのグループの背中が目に入った。
さらにそのすぐ前列に樋川と野山。
振り向く形でアキナの方を向きながら話してた樋川がそのまま通路で突っ立ってる俺に気付く。
「おい!はまちゃん!ここここ!」
カエルのような声で俺を呼ぶ。
分かってるよ。
俺はなんとなく目のやり場に困りながら席に向かう。
アキナも振り向く。
透明感溢れる瞳で。
そして笑って手を振ってきた。
樋川の隣に座る。
「今日なんでこんなとこ座ってんの」
俺は小声で聞いた。
いつもはもう少し真ん中あたりの列で窓際だ。
こんな後ろの廊下側はいつもアキナたちが座ってるところだ。
「いや、アキナちゃんに呼び止められてつい」
そう言いながら樋川が鼻の下を伸ばす。
「あ、そういやいつ遊ぶの」
そういえば樋川からの連絡を無視したままだったことに気付く。
樋川はチラッとアキナの方を見て、けろりと「もう昨日遊んだよ」と答えた。
俺が講義室に入ると、すぐにアキナのグループの背中が目に入った。
さらにそのすぐ前列に樋川と野山。
振り向く形でアキナの方を向きながら話してた樋川がそのまま通路で突っ立ってる俺に気付く。
「おい!はまちゃん!ここここ!」
カエルのような声で俺を呼ぶ。
分かってるよ。
俺はなんとなく目のやり場に困りながら席に向かう。
アキナも振り向く。
透明感溢れる瞳で。
そして笑って手を振ってきた。
樋川の隣に座る。
「今日なんでこんなとこ座ってんの」
俺は小声で聞いた。
いつもはもう少し真ん中あたりの列で窓際だ。
こんな後ろの廊下側はいつもアキナたちが座ってるところだ。
「いや、アキナちゃんに呼び止められてつい」
そう言いながら樋川が鼻の下を伸ばす。
「あ、そういやいつ遊ぶの」
そういえば樋川からの連絡を無視したままだったことに気付く。
樋川はチラッとアキナの方を見て、けろりと「もう昨日遊んだよ」と答えた。