サヨナラなんて言わない。
「俺さ、蓮花に初めて会った時すげーなって思ったんだ。女なのにめっちゃバスケ上手いし頑張り屋だし負けたくねえって思ったんだ。」

「うん。そっか…」

「蓮花がいたから俺は今までバスケ頑張ってこれた。蓮花は俺の…唯一無二の友達だ。好きになってくれてありがとう。」

「ん、そっか、こちらこそありがと。」

フラれた。分かっていた。

晴はみのりが好きで、みのりは晴が好き。

2人をくっつけたのも私。

失恋は思ったより、胸がギュッと締め付けられて苦しかった。

でも、なんだか清々しい気分だった。
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