サヨナラなんて言わない。
「ばか、お前くるしいんだけど」

「気のせいだよ〜ところでどこに連れていってるの?」

「もうすぐ着く」

そう言われて数分後着いたぞと晴に声をかけられた。

「ココ…屋上?入れないんじゃないの?」

私の病院では小さな子もいるため危ないということで屋上には通常立ち入れないとされている。

「今日は特別」

そう言って晴がドアを開けた。

私の頭上全てに星が散りばめられて、自然のイルミネーションが広がっていた。

「どう?蓮花ちゃん気に入った?」

夜空に呆気にとられているとひょこっと晴の下から出てきたみのり。

「蓮花が星が見たいって言ってたからみのりが病院の人に頼んだんだよ」
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