サヨナラなんて言わない。
そんな私を見て、みのりはくすっと笑った。

「ごめんね、晴くんを見る目で前から好きなんだと思ってた。」

「そうだったんだ…」

「それわかってて、私は晴くんと付き合ったの。蓮花ちゃんが応援してくれたのをいいことに…最低でしょ?」

そういった後、みのりは私の方へ向き直しごめんなさいと頭を下げた。

「みのり、私が言うのは違うかもしれないけど…晴のそばにいてあげてね。」

「うん、もちろん。蓮花ちゃん、ありがとう。」

私は笑顔で頷いた。

「なに?なんの話?」

リュックを持った晴が戻ってきた。

「なんでもないよ、晴くんリュックありがとう。」

みのりはリュックを受け取ると、その中から紙コップと水筒を取り出した。

「寒いから暖かいお茶持ってきたんだ〜」
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