サヨナラなんて言わない。
見たことないのに。

でも、誰かに似ている。

だから知っている感覚になるのか…

女の子は私を見て言う。

「あなた誰?」

「私は…」

そこで夢が終わる。いつもそうだった。

だけど、今日は違った。

「私は林蓮花。」

私はハッキリそう答えていた。

「れんか…あなたが…」

女の子はそう言うと私をじっと見つめる。

「私を知ってるの?」

「うん、知ってる。写真を見たことあるから…」

あなたがそうなんだと女の子は納得したようだった。

え、私と面識ないのになんで知ってるの?

その時女の子が前髪をやたら触る事に気づいた。

この癖…晴がよくやる癖だ。

あれ、この子…目がみのりに似てる…

まさか…この子は…
< 117 / 147 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop