サヨナラなんて言わない。
2人の笑顔をみて安心したのか一気に眠気が襲ってきてまぶたが落ちてくる。

その姿をみた晴とみのりが何か言っている。

きっと私の名前を呼んでくれているんだろう。

でも、ごめんね。

もう私は…答えれないよ。

私はそのまま目を閉じて意識を手放した。


余命宣告を受けたあの日、私は命が短いと突きつけられ神様を恨んだ。

なんで私なの?

なんで私だけが死ななければならないの?

たくさんの疑問がうかんだ。

病気になってバスケは諦めなきゃいけなくなったし、学校にも行けなくなった。

頭痛、めまい、吐き気…具合が悪くなるたび死が近づく恐怖に怯えた。
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