幸せにしたいのは君だけ
「圭太に以前言われたの。この言葉を佳奈ちゃんに贈るわ」
胸の奥がじんと熱くなった。
「遥さんを好きになる前の私だったらきっと、この意味を理解できなかった。でも今の佳奈ちゃんは理解できるでしょう? まあ、言った本人が原因っていうのが腹立たしいけど」
「だけど……私、酷い言い方をしてしまいました」
「そんなの、それこそお互い様よ。そもそも、圭太が肝心な話をきちんとしないから、拗れてしまったんだから」
「どういう意味ですか?」
「詳しい話は幼馴染みに直接聞いて。それで思い切り怒ってやればいいの。でもね、圭太は大事な人にウソは絶対につかない。佳奈ちゃんへの想い、これまで伝えた気持ちにウソはひとつもないわ。あんなに幸せそうな圭太、初めて見たんだから」
いたずらっ子のように澪さんが目を輝かせる。
「ひとつ教えてあげる。この間、日向不動産を訪問したのも半分は圭太に頼まれたからなの。佳奈ちゃんの様子を見て来てほしいって懇願されてね。幼馴染みのあんなに焦った姿を見た記憶はないわ。いつもどこか冷めていて、腹が立つくらいに頭が切れるのに」
ウソでしょう?
本当に?
……私を気にかけてくれていたの?
胸の奥がじんと熱くなった。
「遥さんを好きになる前の私だったらきっと、この意味を理解できなかった。でも今の佳奈ちゃんは理解できるでしょう? まあ、言った本人が原因っていうのが腹立たしいけど」
「だけど……私、酷い言い方をしてしまいました」
「そんなの、それこそお互い様よ。そもそも、圭太が肝心な話をきちんとしないから、拗れてしまったんだから」
「どういう意味ですか?」
「詳しい話は幼馴染みに直接聞いて。それで思い切り怒ってやればいいの。でもね、圭太は大事な人にウソは絶対につかない。佳奈ちゃんへの想い、これまで伝えた気持ちにウソはひとつもないわ。あんなに幸せそうな圭太、初めて見たんだから」
いたずらっ子のように澪さんが目を輝かせる。
「ひとつ教えてあげる。この間、日向不動産を訪問したのも半分は圭太に頼まれたからなの。佳奈ちゃんの様子を見て来てほしいって懇願されてね。幼馴染みのあんなに焦った姿を見た記憶はないわ。いつもどこか冷めていて、腹が立つくらいに頭が切れるのに」
ウソでしょう?
本当に?
……私を気にかけてくれていたの?