幸せにしたいのは君だけ
「佳奈、ごめん。順番が逆になってしまったけど、俺の話を聞いて」
しばらく私を抱きしめてくれていた彼が、申し訳なそうに口にする。
「う、うん……」
そうだった、話をするために澪さんの家を出たはずなのに……!
こんな住宅街の真ん中で私ってばなにを……!
我に返って恥ずかしさで頬が熱くなる。
ぱっと彼から離れると、なぜか思い切り険しい表情を浮かべて、腰に腕を回された。
「大丈夫。もう深夜だし、誰も見てない」
クスリと声を漏らす恋人を軽く睨む。
「そういう問題じゃ……!」
ここは外で、私たちはいい大人なのだ。
「まあ、俺としては佳奈は俺のものって見せつけたいけど」
「な、なにを……!」
「本気だって言っただろ?」
悪びれもせずに頬にキスを落とされる。
前言撤回。
私はこの人をやっぱりまだまだ知らないようだ。
絡めた指を引っ張るようにして、彼が実家に連れて行ってくれた。
「本当は全部話をしてから佳奈を抱きしめるつもりだったんだけど、気持ちが抑えられなかった」
玄関を開けてくれた彼が申し訳なさそうに口にする。
その言葉に鼓動が暴れ出す。
「あ、あの……こんな時間にお邪魔してしまってご迷惑じゃない?」
誤魔化すように尋ねると、彼がニッと口角を上げる。
現在午前零時だ。
常識的に考えてお宅訪問をするような時間ではない。
しばらく私を抱きしめてくれていた彼が、申し訳なそうに口にする。
「う、うん……」
そうだった、話をするために澪さんの家を出たはずなのに……!
こんな住宅街の真ん中で私ってばなにを……!
我に返って恥ずかしさで頬が熱くなる。
ぱっと彼から離れると、なぜか思い切り険しい表情を浮かべて、腰に腕を回された。
「大丈夫。もう深夜だし、誰も見てない」
クスリと声を漏らす恋人を軽く睨む。
「そういう問題じゃ……!」
ここは外で、私たちはいい大人なのだ。
「まあ、俺としては佳奈は俺のものって見せつけたいけど」
「な、なにを……!」
「本気だって言っただろ?」
悪びれもせずに頬にキスを落とされる。
前言撤回。
私はこの人をやっぱりまだまだ知らないようだ。
絡めた指を引っ張るようにして、彼が実家に連れて行ってくれた。
「本当は全部話をしてから佳奈を抱きしめるつもりだったんだけど、気持ちが抑えられなかった」
玄関を開けてくれた彼が申し訳なさそうに口にする。
その言葉に鼓動が暴れ出す。
「あ、あの……こんな時間にお邪魔してしまってご迷惑じゃない?」
誤魔化すように尋ねると、彼がニッと口角を上げる。
現在午前零時だ。
常識的に考えてお宅訪問をするような時間ではない。