紡ぐべき糸
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成人式の同窓会で 五年振りに 会った美咲は 驚くほど 綺麗になっていた。
聡は 美咲から 目が離せなくなる。
肩にかかる 柔らかく巻いた髪。
色白で 透明感のある肌。
切れ長の目を 少し細めた笑顔で 話す美咲。
中学生の頃の 地味で 垢抜けない美咲とは 別人のようなオーラ。
美咲は 華やかで 生き生きとした 都会の女の子に なっていた。
白いセーターに チェックのスカートという シンプルな服装は、着飾った 女子達の中で 群を抜いて おしゃれだった。