紡ぐべき糸
自分の気持ちを 言葉にしない事が 思いやりではないと あの日 聡が 教えてくれたから。
啓子は 思いやりを 勘違いしていたことに 気付いた。
聡が 話してくれた 好きな人のことで 啓子は 傷付かなかった。
その人を 羨ましいとは 思ったけれど。
誠実に 話してくれた聡に 啓子は 感謝していた。
少しずつでもいいから 自分の気持ちを 言葉にしようと 啓子は思えた。
心を込めて 伝えることが 相手に対する 思いやりだと 啓子は 知ることができた。