紡ぐべき糸

毎朝 お茶を淹れてくれる啓子。

いつも 同じように。


誰に対しても 同じ態度で。


起伏のない 安定した態度の啓子。


聡は 啓子の 懐の深さと 芯の強さを知る。
 

啓子は 仕事を 選り好みしないで 淡々とこなす。


調子の良い後輩が 投げ出した仕事も、黙って片付けていく。


周りを気使い、地味な仕事も 嫌がらずに。


目立たないけれど 啓子は 職場でも 大きな存在だった。
 


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