紡ぐべき糸

聡は 心から 美咲に感謝して 美咲を 祝福できる自分に 驚いていた。


短い間でも 美咲と 交わることができた聡。


美咲と過ごした時間は 決して消えない。


そう思えたのは 聡の目の前に 啓子がいるから。


そして急に 啓子を失うことが怖くなる。
 


啓子のことは 全く 意識していなかった はずなのに。


でも聡は 啓子が 自分を思い続けてくれたことに 支えられていた。


だから あんなに 美咲に 夢中になれた。


今更だけど。

やっと 啓子の大切さに 気付いたから。


もう離してはいけないと 聡は 強く思った。
 


< 214 / 227 >

この作品をシェア

pagetop