本当のキス ー偽りのキスー 番外編
階段の上に座って
砂を落とした
「スニーカーにめっちゃ砂入ってる…」
オレが言うと先生が笑った
先生は足の砂を落として
サンダルを履いた
小さい足
足の爪がピンクに塗られてて
かわいかった
「先生って色白いね…」
「うん…
だから日焼けすると
すぐ赤くなっちゃうんだよね…
また、塗らなきゃ…
…
あ…!」
先生はバッグから日焼け止めと一緒に
何か出して
オレに差し出した
「ハイ…」
よく見るショップの紙袋だった
「え…なに…?」
「開けてみて…」
オレは先生から受け取って
包を開けた
「え…、なんで?」
オレが欲しかったブレスレットだった
「乙がね、清田くんの好きなお店だよって
教えてくれたんだ
…
清田くん、明後日誕生日でしょ…
だから、今日どぉしても会いたかった」
「嬉しんだけど…」
「うん、誕生日おめでとう
…
18歳だね…
…
また明後日も言うね」
ブレスレットよりも
先生の気持ちが嬉しかった
どぉしても会いたかった…って