タイムスリップなんて聞いてない
いきなり叫び出したボクに驚く二人。


いやまぁ驚かない方がおかしいよね。


って呑気に話してる場合じゃないけど!!



「っていうか!!観察方はいつまでボクのこと
 監視してるつもりですかね!?
 元々バレバレなんですよ!!」



「…山崎、出てこい」



「そないにわかりやすかったんかなぁ…」



「足音バッチリ聞こえてきましたぁ!!」



「…山崎」



「いやいや俺頑張った方ですよ!?」



「あと沖田さん!!」



「な、何?」



「ボクの名前は鈴じゃなくて
 亘理 鈴香!!」



「え、あ、はい」



「ゲホゴホ…」



基本的に一息で言い切ったから息切れが…。



ただでさえ体力ないのに…!!



「鈴香…?大丈夫⁇」



「駄目に決まってんじゃないですか!!
 NOですよNO!!」



…あ。


英語、使ってしまった。


ヤバイ、終わったぞコレは。



「す〜ず〜か〜?」



「いやっ、違うんです今のは」



「へぇ?お前最初から思っていたが
 どこの出身だ?」



ヤバイヤバイヤバイ!!


ボクの馬鹿ぁぁぁぁぁ!!


何してるんだほんとに!!



…。



よし、潔く諦めよう。



「土方さん、沖田さん」



ボクはあえて二人をさん付けして呼ぶ。



「これから言うこと信じてくれますか…?」

























「未来から来たぁぁぁぁぁ!?」



「そうです。(あとうるせぇ)」



「まぁ確かに信じられん話だな」



「これでも真剣ですよ〜」



「一応聞くが何故黙っていた?」



いや言わないでしょ普通。



頭おかしいんか此奴って思われたくないし。



ボクは至って正常です〜!!



「…察して下さい」



うんマジで察しろ。



「証拠…とかないのか?」



「あらあら土方さんがそれ聞くんですか?」



「は?」



まぁその反応が当たり前ですねぇ。


でもね土方さん。


それマジでトリップのお決まりだよ?




「…未来で有名な詩があるんですよねぇ〜」



あえて勿体ぶったような言い方で。


ヤバイ。


口元がにやけて来た。



「…豊玉発句集って知ってますか?」



「っ…!!」



んふふふふ。


ヤバイヤバイ。


あの鬼の副長と呼ばれる土方さんが


めっちゃ赤面してるんだけど(笑)


沖田さんに至っては


めっちゃ笑い堪えてる(笑)


さてと知ってる句を言っていくとするか。




「知れば迷いしらねば迷わぬ恋のみち」



「あーはははははっ!!!」



「総司!!笑うんじゃねぇ!!」



「無理ですって!!丞くんだって笑ってます!」



「や〜ま〜ざ〜き〜?」



「いや、だって…ふっくふふ」




「梅の花…」





「やぁぁぁぁぁめぇぇぇぇろぉぉぉぉ!!」
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