嘘つきは恋人のはじまり。
……うぅ、ツライ。
翌日。
わたしはシュクレのオフィスがあるビルのカフェにいた。打ち合わせは午後から。だけど、レジュメの見直しやメールの返信などやってしまいたいことがあったのだ。
だが、昨夜未玖は結局うちに泊まった。話題はもちろん九条さんのことで、ざっくり説明をしたあとも根掘り葉掘り、それはもうまるで小姑のように気がつけば3時過ぎまで食っちゃべっていた。その後順番にお風呂に入って一緒のベッドで寝て起きた。
「……ふぁ、」
睡眠時間はなんとか4時間は確保したものの普段はもう少し寝ている。身体がダルおもだ。
未玖は朝シャワーを浴びるとさっぱりしたのかサンドイッチとサラダとフルーツももりもり食べて出て行った。「進捗有り次第随時報告せよ!(ビシッ)」って。わたしの部屋に未玖の着替えが数組あるからそれを着て溌剌として出て行った。
まるで彼氏。
いや、彼女?んーーどっちだろ。
まあ、いいや。
止まっていた思考を再び仕事に向けキーボードを叩き直す。レジュメの再度確認して飛んできたメールに返信しながらスケジュールを考えた。
昨夜九条さんからメールがもう一件きていた。アドフリの経営陣に会ってほしいと。都合のつく日をいくつか教えてくれ、とのことだった。それを思い出してスケジュールを確認する。
直近だとどうかなー。
んーー
「すみません、隣いいですか?」