嘘つきは恋人のはじまり。


「レイ!アレも美味しそうだよ!」


清水寺を周り、今は五條坂のふもと。もちろん周囲は八橋やらなんやらと食べ歩きできるものがたくさん。ちなみにロブは今片手に冷やしキュウリを持っている。そして目を輝かせているのは近江牛をふんだんに使った肉まんだ。


「一個だけ買おう!レイは?」


要らない、と言えばロブは声を張り上げて呼び込みしている男性に話しかけた。おまけに普通の、ではなくプレミアムなんちゃらの方を買わされている。


「うん、うん、あふいっ、ほくほくっ」


「ひとくち」


「どーぞ」


さっきからこうやってひとくちずつもらっているとさすがにお腹が膨れてきた。ちなみに彼は、関空のマクドナルドで朝からテンション高めにテリヤキバーガーとポテトを食べている。


「オイシィー?」

「うん!」

彼の胃袋がどうなっているのか分からないけど、食べ過ぎない程度であればいいだろう。もうすでに半目になりかけているけど。


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