嘘つきは恋人のはじまり。
その後、二年坂から三年坂へ向かいながら漬物屋さんに立ち寄ったり、七味などの香辛料のお店に立ち寄ったり、思うままふらふらと歩いた。
高台寺にある坂本龍馬の銅像と同じポーズをして渋い顔をする彼は、龍馬が好きだという。初めて知って驚きつつも、彼が日本に興味を持ってくれていることが嬉しかった。
少し遅めの昼食はたまたま見つけたお好み焼き屋さんに入り、お好み焼きと焼きそばを分けっこして食べた。彼はソースとマヨネーズがとても気に入ったらしく、研究すると意気込みつつお店のおじさんやおばさんにわたしが間に入りながら秘伝のソースについて訊ねていた。(もちろん、そう簡単に教えてもらえるわけではない)
四条通を歩き、鴨川を眺めながら会えなかった時間の出来事を話した。もちろん電話で話はするし、画面越しに顔を見て話すこともある。だけどやったぱり、手を繋いでいられること、画面を通さずに顔を見られること、声が聞こえることに勝るものはなくて。
改めて、彼への気持ちを確認しながら京都の街を歩き、そばに居られることの幸せを噛み締めていた。