恋の忘れ方、怖がりな君の愛し方。【番外編追加】

「砂川君あのね、そういえば現実エクスポージャーの事で聞きたい事があるの」
「ん、何?」
「えっと…」

そう言って鞄の中から、いつも持ち歩いている不安階層表を取り出した。

「この6項目目の”姉の旦那の写真を見つめる”っていうの、他の事に書き換えちゃ駄目かな?よく考えたら天津先輩の写真、私の家に無くて…」

天津先輩とは高校が一緒だが、学年が違うから私の卒業アルバムを見ても先輩の写真は載っていないだろう。お姉ちゃんの結婚式の時の写真も卒業アルバムも全部実家に置いてある。

ずっと実家には帰っていなかったというのに、天津先輩の写真を急に取りに急に家に顔を出すというのも気まずい。

「まぁ写真用意するのは難しいよな、大丈夫だよ。代わりの課題はどうする?」

大丈夫だと言われてほっと安堵する。だが、代わりの課題を全く考えていなかった為に砂川君の質問に首を傾げた。
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