恋の忘れ方、怖がりな君の愛し方。【番外編追加】
「はぁ?何言ってんだ、俺が勘違いすんなって言ったの聞いてなかったのかよ」
ルームミラーに映る不快そうに恐い顔をした羽瀬さんを見て、慌ててごめんなさいと言って謝る。
やっぱり恐いと思わずきゅっと目をつむったが、その時自分の動悸がおさまっている事に気がついた。
「どうした、きついなら一旦降りるか?」
少し驚いてきょとんとしている私の様子がルームミラー越しに見えたのか、羽瀬さんからそう声をかけられる。
そんな言葉に私は首を横に振った。
「なんか…思ったよりも、大丈夫みたいです」
治療の効果が出てきているのかもしれない。
内心でそう呟きながらそう答えた。